2015/10/15

y=tanxのグラフといろいろな性質

分野: 三角比・三角関数  レベル: 基本公式

$y=\tan x$ という関数について,そのグラフおよび基本的な性質(グラフを書く際に意識すべきポイント)についてまとめました。

$y=\tan x$ のグラフ

y=tanxのグラフ

$y=\tan x$ のグラフは図のようになります。

実際にグラフを書く際には意識すべきポイントがいくつもあります。以下の性質を一つでも破るようなグラフを書かないように注意して下さい。

$y=\tan x$ についての基本的な性質

定義域,値域

$y=\tan x$ の定義域は $\dfrac{\pi}{2}$ の奇数倍を除く任意の実数です。値域は任意の実数です。

周期

$y=\tan x$ の周期は $\pi$ です。
実際($\tan x$ が定義されるような)任意の実数 $x$ について $\tan(x+\pi)=\tan x$ が成立することから $y=\tan x$ の周期は $\pi$ 以下であることが分かります。さらに $0\leq x\leq \pi$ の範囲で $\tan$ は同じ値を二度は取らないことから周期が $\pi$ 以上であることが分かります。

よって,$y=\tan x$ のグラフを書く際は$-\dfrac{\pi}{2} < x < \dfrac{\pi}{2}$ の範囲でグラフを書いてそれをコピーしていけばOKです。よって,以下では$-\dfrac{\pi}{2} < x < \dfrac{\pi}{2}$ の範囲での $\tan x$ のふるまいを考えます。

単調性

$-\dfrac{\pi}{2} < x < \dfrac{\pi}{2}$ の範囲では $x$ が増加すると $\tan x$ も増加します(狭義単調増加)。

漸近線

$x$ が $\dfrac{\pi}{2}$ に下から近づくとき,$\tan x$ は限りなく大きくなります。
$x$ が$-\dfrac{\pi}{2}$ に上から近づくとき,$\tan x$ は限りなく小さくなります。
よって,$y=\tan x$ は $x=\pm\dfrac{\pi}{2}$ を漸近線(グラフが限りなく近づく直線)に持ちます。
同様に(または周期性から) $x=\dfrac{\pi}{2}(2n+1)$($n$ は任意の整数)という直線は $y=\tan x$ の漸近線であることが分かります。

グラフを書く際には漸近線は点線で書くとよいでしょう。

さらなる性質

以下の性質を破るようなグラフを書いても減点されないこともありますが,分かっている人が見たら不自然ですのでこれらの点にも注意してください。

奇関数

$y=\tan x$ は奇関数,つまりグラフが原点に関して対称です。実際($\tan x$ が定義されるような)任意の実数 $x$ について $\tan(-x)=-\tan x$ が成立します。

導関数のふるまい

$-\dfrac{\pi}{2} < x < 0$ では $\tan x$ の導関数 $\dfrac{1}{\cos^2 x}$ は単調減少です。原点に近づくにつれて接線の傾き(変化の割合)が徐々に緩やかになります。
同様に $0 < x < \dfrac{\pi}{2}$ では $\tan x$ の導関数は単調増加です。原点から離れるにつれて接線の傾き(変化の割合)が徐々に急になります。

原点付近でのふるまい

$\tan x$ の $x=0$ での微分係数は $\dfrac{1}{\cos^2 0}=1$ です。よって,原点での接線の傾きは $1$ です。原点での接線の傾きが $0$ に近いようなつぶれたグラフを書かないように注意しましょう。

注:$x=0$ での接線が $y=x$ と平行になるように,という意味です。「必ず $45^{\circ}$ に」という意味ではありません($x$ 軸方向と $y$ 軸方向の縮尺が違う場合もある)。

サイン,コサインのグラフよりもタンジェントのグラフをきちんと書けない人が多い気がします。
分野: 三角比・三角関数  レベル: 基本公式