2015/05/13

二次曲線(楕円,放物線,双曲線)の極座標表示

分野: 二次曲線  レベル: 最難関大学

$r=\dfrac{l}{1+\varepsilon\cos\theta}$
($l > 0, \varepsilon\geq 0$)は二次曲線を表す。

$l$ は半直弦,$\varepsilon$ は離心率と呼ばれます。離心率の値によって曲線の形状が変わります。

極座標を直交座標に直す

極方程式 $r=\dfrac{l}{1+\varepsilon\cos\theta}$ で表される曲線がどのような形状をしているのかを分析するために,直交座標に変換します。

途中で両辺二乗するために前処理が必要になります。

まず,
1:$r=\dfrac{l}{1+\varepsilon \cos\theta}$ と
2:$r=\dfrac{-l}{1-\varepsilon \cos\theta}$
は同じ曲線を表すことに注意する(1における $\theta=\alpha$ の点と2における $\theta=\alpha+\pi$ の点は一致する)。

よって,1を満たす
$\Leftrightarrow $1または2を満たす
$\Leftrightarrow r+\varepsilon x=l$ または $r-\varepsilon x=-l$
$\Leftrightarrow r^2=(l-\varepsilon x)^2$
$\Leftrightarrow x^2+y^2=l^2-2l\varepsilon x+\varepsilon^2 x^2$(*)
これは二次曲線である!

どのような二次曲線になるかは離心率 $\varepsilon$ によります。以下ではそれぞれについて見てみます。

円:$\varepsilon=0$

離心率が $0$ のとき,極方程式は $r=l$,つまり原点を中心とする半径 $l$ の円を表します。これは自明でつまらない例ですね。

楕円:$0 <\varepsilon <1$

楕円の極座標表示

(*)を変形していく:
$(1-\varepsilon ^2)x^2+2l\varepsilon x+y^2=l^2$
$(1-\varepsilon^2)\left(x+\dfrac{l\varepsilon}{1-\varepsilon^2}\right)^2+y^2=\dfrac{l^2}{1-\varepsilon^2}$

これは $1-\varepsilon^2 > 0$ のとき,楕円を表す。
(ただし中心は原点でない。実は楕円の焦点の一つが原点となる)

放物線:$\varepsilon=1$

極座標における放物線

離心率が $1$ のとき,(*)において $x^2$ の項は消える:
$y^2=l^2-2lx$
$y^2=-2l\left(x-\frac{l}{2}\right)$
これは,放物線 $y^2=-2lx$ を $x$ 軸方向に $\dfrac{l}{2}$ 平行移動したもの。楕円の場合と同じく放物線の焦点は原点。

双曲線:$1 <\varepsilon$

双曲線の極座標表示

離心率が $1$ より大きいとき,楕円のところで導出した式の両辺を$-1$ 倍する:
$(\varepsilon^2-1)\left(x+\dfrac{l\varepsilon}{1-\varepsilon^2}\right)^2-y^2=\dfrac{l^2}{\varepsilon^2-1}$
これは双曲線を平行移動したものである。同じく焦点の一つが原点。

$l$ は確かに「半直弦」っぽいですね。

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