2015/07/18

開区間,閉区間の意味と関連する話題

分野: 集合,命題,論証  レベル: 基本公式

開区間,閉区間の定義,空集合や全体集合が開かつ閉であることなどについて解説します。

開区間,閉区間などの定義

・区間:数直線上のひとつながりの領域

開区間,閉区間

・開区間:$\{x\mid a <x <b\}$ という形の集合。
端っこに穴があいているというイメージ。丸括弧を使って$(a,b)$ と表記。

・閉区間:$\{x\mid a \leq x \leq b\}$ という形の集合。
端っこが閉じているというイメージ。角括弧を使って $[a,b]$ と表記。

・半開区間:$\{x\mid a \leq x <b\}$ または $\{x\mid a <x \leq b\}$ という形の集合。
あまり登場しない。そんなに重要じゃない。 $[a,b),(a,b]$ と表記。

なお,$a=-\infty$ または $b=\infty$ としたものを区間とみなすかどうかは流儀によります。 $\infty$ や$-\infty$ を考える場合,記号は丸括弧を用います。例えば正の実数全体の集合は$(0,\infty)$ と書きます。

関数の最大値・最小値

開区間,閉区間に関して意識しておくべきポイントとして「関数の最大値が存在するか」があります。

開区間は端っこが途切れているので,開区間上で定義された関数は最大値や最小値を持たないことがあります。

一方,閉区間は端っこに穴がないので,(有界)閉区間上で定義された連続関数は必ず最大値や最小値を持ちます(重要な定理)。

開区間,閉区間の拡張

ここから少し難しくなります。「開」「閉」とは何かざっくりと説明します。

〜開集合〜
集合内の任意の点について,その点の十分近くの点もその集合に属するとき,その集合を開集合と言います。開区間は開集合です。

〜閉集合〜
集合内の任意の収束する点列の収束先がその集合に属するとき,その集合を閉集合と言います。閉区間は閉集合です。

なお, $A$ が開集合 $\iff$ $\overline{A}$ が閉集合という定理が知られています(点列ではなくこれを閉集合の定義とすることも多い)。

空集合,全体集合は開かつ閉

空集合 $\emptyset$,実数全体の集合 $\mathbb{R}$ は開集合かつ閉集合です。「開」と「閉」を両方備えているというのは不思議に感じますが,以下のように確認できます。

証明

・空集合 $\emptyset$ について
そもそも空集合には要素が存在しないので「集合内の任意の◯◯について△△を満たす」という性質は満たす。

・全体集合 $\mathbb{R}$ について
開集合の定義は明らかに満たす。閉集合は実数の完備性から分かる。なお,$\emptyset$ の補集合が $\mathbb{R}$ であることと先述の定理を使うことでも分かる。

空集合の記号はファイとは異なりますのでご注意ください。

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