2015/03/27

二次方程式の解の公式の3通りの証明

分野: 方程式,恒等式  レベル: 基本公式

二次方程式の解の公式:
$ax^2+bx+c=0\:(a\neq 0)$ の解は, $x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

中学校で習う超基礎的で重要な公式です。

解の公式を3通りの方法で証明します。

平方完成による証明

まずは平方完成を用いた定番の証明です。

証明1

$ax^2+bx+c=0$ の左辺を平方完成していく。
$a(x^2+\dfrac{b}{a}x)+c=0$
$a(x^2+\dfrac{b}{a}x+\dfrac{b^2}{4a^2})-\dfrac{b^2}{4a}+c=0$
$a(x+\dfrac{b}{2a})^2=\dfrac{b^2}{4a}-c$

右辺を通分して両辺を $a$ で割る:
$(x+\dfrac{b}{2a})^2=\dfrac{b^2-4ac}{4a^2}$

両辺のルートを取る:
$x+\dfrac{b}{2a}=\pm \dfrac{\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

$\dfrac{b}{2a}$ を移項する:
$x=\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$

注:$D=b^2-4ac <0$ の場合は $\sqrt{D}=\sqrt{-D}i$ と解釈してください。

代入による証明

解の公式を導出するというよりも「解の公式を知っているもとでその正しさを証明する」という天下り的なスタンスです。

証明2

  • 二次方程式の解は(重解は二つとカウントすると)必ず二つである。→代数学の基本定理とその初等的な証明
  • $\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$ は確かに二次方程式の解である(以下のように代入によって簡単に確認できる)。

$a\left(\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\right)^2+b\left(\dfrac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\right)+c\\
=\dfrac{b^2\mp 2b\sqrt{b^2-4ac}+b^2-4ac}{4a}\\+b\dfrac{-2b\pm 2\sqrt{b^2-4ac}}{4a}+\dfrac{4ac}{4a}\\
=0$

和と積を計算する方法

こちらも証明2と同じく解の公式を天下り的に証明する方法です。

証明3

$\alpha=\dfrac{-b+\sqrt{b^2-4ac}}{2a},\beta=\dfrac{-b-\sqrt{b^2-4ac}}{2a}$ とおく。このとき簡単な計算により,$\alpha+\beta=-\dfrac{b}{a},\alpha\beta=\dfrac{c}{a}$ が分かる。

$ax^2+bx+c=a(x-\alpha)(x-\beta)$
が恒等式であることを証明すればよい。
そこで,各次数の係数を調べる。

  • 二次の係数:両辺ともに $a$
  • 一次の係数:左辺は $b$,右辺は$-a(\alpha+\beta)=-a\cdot (-\dfrac{b}{a})=b$
  • 定数項:左辺は $c$,右辺は $a\alpha\beta=a\cdot \dfrac{c}{a}=c$
知っている公式の別証明から学ぶことも多々あります。

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