2014/12/18

数学と物理におけるギリシャ文字の使い方一覧

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数学や物理では $\alpha,\:\beta,\cdots$ などのギリシャ文字に関してある程度決まった使い方があります。

ギリシャ文字の読み方と使い方を整理しました。使い方は厳密に決まっているものも,慣例としてよく使われているものも載せました。この他に載せるべき使い方があればご一報ください!

読み方と使い方一覧

小文字,大文字:読み方
使い方 黒い文字は小文字,茶色の文字は大文字の使い方を表します。

$\alpha,\:A$:アルファ
とりあえず文字を使いたいときに一つ目の記号として使う,方程式の解,アルファ線
$\beta,\:B$:ベータ
二つ目の記号として使う,方程式の解,ベータ線,ベータ関数
$\gamma,\:\Gamma$:ガンマ
三つ目の記号として使う,比熱比,オイラー定数,ガンマ線,ガンマ関数,円
$\delta,\:\Delta$:デルタ
ディラックのデルタ関数,クロネッカーのデルタ,微小量,対称差,ラプラシアン,行列式
$\epsilon,\:E$:イプシロン
微小量,誘電率,エディントンのイプシロン,ひずみ
$\zeta,\:Z$:ゼータ
ゼータ関数,$1$ の $n$ 乗根
$\eta,\:E$:イータ
比較的いろいろなパラメータに使われる
$\theta,\:\Theta$:シータ
角度,ランダウの記号
$\iota,\:I$:イオタ
あんまり使わない
$\kappa,\:K$:カッパ
曲率
$\lambda,\:\Lambda$:ラムダ
波長,固有値,添字集合
$\mu,\:M$:ミュー
摩擦係数,透磁率,マイクロ,平均
$\nu,\:N$:ニュー
振動数
$\xi,\:\Xi$:グザイ
比較的いろいろなパラメータに使われる,大分配関数
$o,\:O$:オミクロン
ランダウの記号
$\pi,\:\Pi$:パイ
円周率,$n$ までの素数の数を表す関数,積の記号
$\rho,\:P$:ロー
密度,相関係数
$\sigma,\:\Sigma$:シグマ
面密度,置換,標準偏差(分散),応力,和の記号
$\tau,\:T$:タウ
時間を表す変数,時定数,置換,捩率
$\upsilon,\:\Upsilon$:ウプシロン
あんまり使わない
$\phi,\Phi$:ファイ
角度,特性関数(確率論),ポテンシャル,オイラーのファイ関数,波動関数
$\chi,X$:カイ
カイ二乗分布(統計)
$\psi,\:\Psi$:プサイ
波動関数
$\omega,\:\Omega$:オメガ
角速度,事象,1の $n$ 乗根(特に三乗根)抵抗の記号(オメガ)

ギリシャ文字をなぜ使うのか

ギリシャ文字を使うメリットです。

・数式を見ただけで何を表しているか分かりやすい
みんなが同じ文字に同じ意味を与えれば数式を見ただけで意味が通じやすくなります。例えば「 $\theta$ は基本的に角度として使う」という認識をみんな持っているはずです。
ギリシャ文字だけでなく普通のアルファベットやプログラミングの変数にも言えることですが,記号の定義を確認しなくてもおおよその意味が通じるように変数を設定できる場合はそのように工夫しましょう。

・ギリシャ文字を使わないと記号が足りない
大学数学や物理は激しい数式が並びます。記号のオンパレードです。アルファベット $a$ から $z$ だけでは記号が足りなくなります。そこでギリシャ記号を導入することで文字の数が不足するのを防ぎます。

ちなみに,上記と同じ理由で花文字というのものも使われます。花文字は集合族を表す記号として使われることが多いです。

最初ギリシャ文字を知ったときはカッパとかグザイとか変な名前だなあと思いました。
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