2015/12/25

指数関数の積分と関連する公式

分野: 積分  レベル: 入試対策

$\displaystyle\int e^xdx=e^x+C$
$\displaystyle\int a^xdx=\dfrac{a^x}{\log a}+C\:(a > 0)$

指数関数の不定積分,および関連するいろいろな公式について整理しました。

指数関数の積分の証明

まずは,非常に簡単ですが冒頭の公式を証明します。

証明

$e^x$ を微分すると $e^x$ なので,1つめが成立。

$a^x$ を微分すると $a^x\log a$ である。よって,$\dfrac{a^x}{\log a}$ を微分すると $a^x$ である。よって2つめが成立。(→指数関数y=a^xの微分公式の4通りの証明

なお,2つめの式で $a=e$ とすれば($\log e=1$ なので)1つめの式になります。

また,1つめの式と置換積分から分かる公式:$\displaystyle\int e^{px+q}dx=\dfrac{e^{px+q}}{p}+C$ を使って2つめの公式を導出することもできます:
$\displaystyle\int a^xdx=\displaystyle\int e^{\log a^x}dx\\
=\displaystyle\int e^{x\log a}dx\\
=\dfrac{e^{x\log a}}{\log a}+C\\
=\dfrac{a^x}{\log a}+C$

指数関数の有理式

$e^x$ の有理式は $e^x=t$ と置換することで有理関数(多項式÷多項式)の積分に帰着できます。

例題1

不定積分 $\displaystyle\int\dfrac{e^{2x}}{e^{2x}+1}dx$ を計算せよ。

解答

$e^x=t$ と置換すると,$\dfrac{dt}{dx}=e^x=t$ より,与式は
$\displaystyle\int\dfrac{t^2}{t^2+1}\cdot\dfrac{1}{t}dt\\
=\displaystyle\int\dfrac{t}{t^2+1}dt\\
=\dfrac{1}{2}\log (t^2+1)+C\\
=\dfrac{1}{2}\log (e^{2x}+1)+C$
となる。

多項式との積

指数関数×多項式の積分は部分積分を繰り返すことで計算できます。瞬間部分積分を使うと計算が楽です。→瞬間部分積分のやり方と例題2問

例題2

不定積分 $\displaystyle\int x^2e^xdx$ を計算せよ。

解答

部分積分を2回繰り返すことにより,
$\displaystyle\int x^2e^xdx=x^2e^x-2xe^x+2e^x+C$
であることが分かる。計算の過程は瞬間部分積分の記事参照。

三角関数との積

指数関数×三角関数の積分は部分積分を2回繰り返すことで計算できます。→三角関数と指数関数の積の積分

$\displaystyle\int e^{ax}\cos bxdx=\dfrac{e^{ax}}{a^2+b^2}(a\cos bx+b \sin bx)+C$
$\displaystyle\int e^{ax}\sin bxdx=\dfrac{e^{ax}}{a^2+b^2}(a\sin bx-b \cos bx)+C$

ガウス積分

指数の中身が一次式,つまり $e^{px+q}$ という関数の不定積分は簡単に計算できますが,二次式,つまり $e^{px^2+qx+r}$ になると急に難しくなります。

不定積分は初等関数では表せませんが,定積分 $\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty} e^{-ax^2}dx\:(a > 0)$ を計算することはできます!→ガウス積分の公式の2通りの証明

受験生のみなさん,年末年始も堕落することなく頑張りましょう!

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