極限

三角関数の不定形極限を機械的な計算で求める方法

三角関数の 00\dfrac{0}{0} 不定形の極限を求める問題はマクローリン展開を用いた多項式近似で確実に,しかも迅速に解くことができる。

→ 三角関数の不定形極限を機械的な計算で求める方法

sinc 関数:sinx/xについて覚えておくべき2つのこと

sinc関数

y=sinxxy=\dfrac{\sin x}{x} はsinc関数と呼ばれる有名な関数である。

→ sinc 関数:sinx/xについて覚えておくべき2つのこと

log2に収束する交代級数の証明

メルカトル級数

112+1314+=k=1(1)k1k=log21-\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}-\dfrac{1}{4}+\cdots=\displaystyle\sum_{k=1}^{\infty}\dfrac{(-1)^{k-1}}{k}=\log 2

→ log2に収束する交代級数の証明

調和級数1+1/2+1/3…が発散することの3通りの証明

1+12+13+=1+\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{3}+\cdots=\infty

→ 調和級数1+1/2+1/3…が発散することの3通りの証明

漸化式で表される数列の極限

漸化式で表される数列の極限を求めるタイプの入試問題は頻出です。問題の背景にはバナッハの不動点定理と呼ばれる素敵な定理があります。

→ 漸化式で表される数列の極限

分数関数の極値を求める2つのテクニック

分数関数の極値を求めるテクニックを2つ紹介します。

1つ目は y=f(x)g(x)y=\dfrac{f(x)}{g(x)} の形の関数ならどんなものでも使える実践的なテクニック,

2つ目は分母が2次式,分子が1次式の場合にのみ使えるエレガントなテクニックです。

→ 分数関数の極値を求める2つのテクニック

ロピタルの定理の条件と例題

ロピタルの定理(大雑把バージョン)

limxaf(x)g(x)\displaystyle\lim_{x\to a}\dfrac{f(x)}{g(x)}00\dfrac{0}{0} または \dfrac{\infty}{\infty} の不定形で「ある条件」を満たせば, limxaf(x)g(x)=limxaf(x)g(x) \lim_{x \to a} \dfrac{f(x)}{g(x)}=\lim_{x\to a}\dfrac{f'(x)}{g'(x)}

→ ロピタルの定理の条件と例題

ウォリスの公式とその3通りの証明

ウォリスの公式

S=n=1(2n)2(2n1)(2n+1)=π2 S=\prod_{n=1}^{\infty}\dfrac{(2n)^2}{(2n-1)(2n+1)}=\dfrac{\pi}{2}

→ ウォリスの公式とその3通りの証明

スターリングの公式とその証明

スターリングの公式

n!2πn(ne)n n!\simeq\sqrt{2\pi n}\left(\dfrac{n}{e}\right)^n

→ スターリングの公式とその証明

指数関数と対数関数の極限の公式

公式1:limx0ex1x=1\displaystyle\lim_{x\to 0}\dfrac{e^x-1}{x}=1

公式2:limx0xlog(1+x)=1\displaystyle\lim_{x\to 0}\dfrac{x}{\log(1+x)}=1

どちらも超頻出公式です。指数関数と対数関数に関係する極限の問題(で有限の値に収束するもの)のほとんどがこの公式の変形版です。

→ 指数関数と対数関数の極限の公式

グレゴリー・ライプニッツ級数の2通りの証明

グレゴリー・ライプニッツ級数

k=1(1)k12k1=113+1517=π4 \sum_{k=1}^{\infty}\dfrac{(-1)^{k-1}}{2k-1}=1-\dfrac{1}{3}+\dfrac{1}{5}-\dfrac{1}{7}\cdots=\dfrac{\pi}{4}

→ グレゴリー・ライプニッツ級数の2通りの証明

はさみうちの原理の証明

はさみうちの原理(数列版)

任意の自然数 nn に対して(または十分大きな nn に対して)

anbncna_n \leq b_n \leq c_n が成立し,

limnan=limncn=α\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_n=\lim_{n\to\infty}c_n=\alpha なら

limnbn=α\displaystyle\lim_{n\to\infty}b_n=\alpha

→ はさみうちの原理の証明

バーゼル問題の初等的な証明

バーゼル問題

平方数の逆数和は π26\dfrac{\pi^2}{6} に収束する。つまり, k=11k2=1+14+19+=π26 \displaystyle\sum_{k=1}^{\infty}\dfrac{1}{k^2}=1+\dfrac{1}{4}+\dfrac{1}{9}+\cdots=\dfrac{\pi^2}{6}

平方数の逆数和はいくつに収束するのか?という問題がバーゼル問題です。高校数学で理解できるバーゼル問題の証明を解説します。

→ バーゼル問題の初等的な証明

指数関数の極限と爆発性

xx\to\infty の極限において,無限に大きくなるスピードは,

xx の対数関数 \llxx の多項式 \llxx の指数関数

\dfrac{\infty}{\infty} の不定形極限の重要な話題です。

→ 指数関数の極限と爆発性

関数の右極限,左極限と連続性

右極限:右から近づいたときの極限

左極限:左から近づいたときの極限

右連続:右から近づいたときにつながっている

左連続:左から近づいたときにつながっている

関数の右極限,左極限,右連続,左連続,連続について解説します。

→ 関数の右極限,左極限と連続性

チェザロ平均の性質と関連する東大の問題

チェザロ平均についての定理

数列 ana_n に対して,cn=a1+a2++annc_n=\dfrac{a_1+a_2+\cdots +a_n}{n} をチェザロ平均という。

limnan=α\displaystyle\lim_{n\to\infty}a_n=\alpha なら limncn=α\displaystyle\lim_{n\to\infty}c_n=\alpha

この定理に関連する東大入試の問題,およびこの定理の証明を解説します。

→ チェザロ平均の性質と関連する東大の問題

区分求積法をわかりやすく【意味・例題・応用】

削除

axba \leq x \leq b において連続な関数 y=f(x)y=f(x) に対して,
limnbank=1nf(a+(ba)kn)=abf(x)dx\lim_{n \to \infty}\dfrac{b-a}{n}\sum_{k=1}^n f\left(a+(b-a)\dfrac{k}{n}\right) =\int_a^b f(x)dx

特に a=0,b=1a=0,b=1 のとき, limn1nk=1nf(kn)=01f(x)dx\lim_{n \to \infty} \dfrac{1}{n}\sum_{k=1}^n f\left(\dfrac{k}{n}\right)=\int_0^1 f(x)dx

区分求積法は,リミットとシグマが混ざった式を計算するための手法の一つです。

→ 区分求積法をわかりやすく【意味・例題・応用】

区分求積法の難問~京大2003後期~

f(x)f(x)0x10 \leq x \leq 1 で連続微分可能なとき limnk=12n(1)kf(k2n)=12(f(1)f(0)) \lim_{n\to\infty} \sum_{k=1}^{2n}(-1)^k f \left( \dfrac{k}{2n} \right) =\dfrac{1}{2}(f(1)-f(0))

一見複雑ですが美しい公式です。公式の自然な証明とこの公式を応用する例として京大2003後期第5問を解説します。

→ 区分求積法の難問~京大2003後期~

三角関数 (sin,cos,tan) の極限まとめ

三角関数の基本極限公式

limx0sinxx=1limx01cosxx2=12limx0tanxx=1 \lim_{x \to 0} \dfrac{\sin x}{x} = 1\\ \lim_{x \to 0} \dfrac{1 - \cos x}{x^2} = \dfrac{1}{2}\\ \lim_{x \to 0} \dfrac{\tan x}{x} = 1

この記事では主要な三角関数の極限公式を紹介します。

三角関数の微分係数の計算などに応用されるので,考え方も含めてしっかり勉強していきましょう。

→ 三角関数 (sin,cos,tan) の極限まとめ