2014/02/14

外接円の半径と三角形の面積の関係

分野: 平面図形  レベル: 最難関大学

三辺の長さが $a, b, c$ の三角形の外接円の半径を $R$, 面積を $S$ とおくとき以下の美しい関係が成立する。
$S=\dfrac{abc}{4R}$


大学入試でこの公式を用いて解かなければならない問題はあまり多くないですが,検算には使えるでしょう。

公式の証明

証明

正弦定理より, $a=2R\sin A$
また,三角形の面積の公式から $S=\frac{1}{2}bc\sin A$
以上の2式から $\sin A$ を消去して整理すると求める公式を得る。

応用例:オイラーの不等式

上述の公式の応用例として, オイラーの不等式の証明を行います。
腕に自信のある人は証明を見る前に自力で考えてみてください。 数学オリンピックのよい練習問題になるでしょう。

オイラーの不等式:
三角形の外接円の半径を $R$,内接円の半径を $r$ としたとき, $R\geq 2r$ が成立する。

証明

内接円の半径と面積の関係式から $S=\frac{1}{2}r(a+b+c)$
外接円の半径と面積の関係式から $S=\frac{abc}{4R}$
以上をそれぞれ $R, r$ について解くことにより,
$R-2r\\=\dfrac{abc}{4S}-\dfrac{4S}{a+b+c}\\
=\dfrac{abc(a+b+c)-16S^2}{4S(a+b+c)}$
この式の分子が正であることを示せばよい。ヘロンの公式から,
$abc(a+b+c)-16S^2\\
=abc(a+b+c)-(a+b+c)(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c)\\
=(a+b+c)(abc-(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c))\\
=(a+b+c)\{(x+y)(y+z)(z+x)-8xyz\}$
ただし,式が簡単になるように $a+b-c=2x, a-b+c=2y, -a+b+c=2z$ とおいた。
(すると,$a=x+y, b=z+x, c=y+z$ となる)
よって,$(x+y)(y+z)(z+x)-8xyz\geq 0$ を示せばよい。($8=2^3$ なので3つの不等式を掛け合わせる方針を思いつく!)

三角不等式より $a+b > c$ なので $x$ の定義から $x > 0$ 。同様に $y, z$ も正なので,相加相乗平均の不等式より
$x+y\geq 2\sqrt{xy}\\
y+z\geq 2\sqrt{yz}\\
z+x\geq 2\sqrt{zx}$
以上3式を辺々掛けあわせて$(x+y)(y+z)(z+x)-8xyz\geq 0$ を得る。

ちなみに等号成立条件は,$x=y=z\rightarrow a=b=c$ つまり正三角形の場合です。

ちなみに2:オイラーの不等式はオイラーの公式からも瞬時に導かれます。

ちなみに3:上記の証明の途中で登場する不等式:
$abc-(a+b-c)(a-b+c)(-a+b+c)\geq 0$
のことをレームス(lehmus)の不等式といいます。


Tag: 三角形の面積を求める公式まとめ

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