2015/05/21

直角双曲線の方程式と性質

分野: 二次曲線  レベル: 最難関大学

二本の漸近線が直交するような双曲線を直角双曲線と言う。
二次曲線:$x^2-y^2=a$ $(a\neq 0)$ は直角双曲線である。
反比例:$xy=k$ も直角双曲線である。

直角双曲線とそのグラフ

直角双曲線のグラフ
  • $x^2-y^2=a$ の漸近線は $x=\pm y$ となり,確かに直交しています。
    →双曲線の漸近線の簡単な求め方と証明
  • $a > 0$ のとき,グラフは図の赤線。焦点の座標は$(\pm\sqrt{2a},0)$
  • $a <0$ のとき,グラフは図の青線。焦点の座標は$(0,\pm\sqrt{2|a|})$

僕は「歪んでいない楕円は円,歪んでいない双曲線は直角双曲線」というイメージを持っています。

反比例も直角双曲線

中学数学で習う,反比例のグラフ $y=\dfrac{k}{x}$ も直角双曲線です。 $x^2-y^2=a$ というタイプの直角双曲線を $45^{\circ}$ 回転させると反比例のグラフになるからです(後できちんと証明します)。
顔を $45^{\circ}$ 傾けて冒頭の図を眺めてみると反比例が見えてきます。

実際,反比例のグラフは $x=0$ と $y=0$ という二本の漸近線を持ち,それらは直交しています。
(二本の漸近線が直交するという性質は直角双曲線であるための必要条件)

直角双曲線の回転

$x^2-y^2=a$ を原点回りに $\theta$ だけ回転させたグラフの方程式は,$x^2\cos 2\theta+2xy\sin 2\theta-y^2\cos 2\theta=a$

回転行列を使って証明します。→重要な一次変換を表す5つの行列

証明

求めるグラフ上に点$(X,Y)$ がある
$\iff (X,Y)$ を$-\theta$ 回転させると $x^2-y^2=a$ 上にある(*)

ここで,$(X,Y)$ を$-\theta$ 回転させた点の座標は,回転行列をかけることにより
$(X\cos\theta+Y\sin\theta,-X\sin\theta+Y\cos\theta)$ となる。

よって,(*)
$\iff (X\cos\theta+Y\sin\theta)^2-(-X\sin\theta,Y\cos\theta)^2=a$
これを整理すると,
$X^2(\cos^2\theta-\sin^2\theta)+Y^2(\sin^2\theta-\cos^2\theta)\\
+4XY\cos\theta\sin\theta=a$
さらに,倍角の公式を使うと
$X^2\cos 2\theta+2XY\sin 2\theta-Y^2\cos 2\theta=a$

・ $\theta=0^{\circ}$ とすると $x^2-y^2=a$ となり,もとの方程式と一致する(当然)。

・ $\theta=45^{\circ}$ とすると $2xy=a$ という反比例のグラフになる。

・ $\theta=90^{\circ}$ とすると,$-x^2+y^2=a$ となる。

・一般に,$x^2-y^2=a$ を回転させても $x^2$ と $y^2$ の係数は互いにマイナス1倍の関係を保っている。

直角双曲線を二つ書くと手裏剣みたいになりました(冒頭の図)。
分野: 二次曲線  レベル: 最難関大学