2015/08/24

底の変換公式の証明と例題

分野: 指数・対数関数  レベル: 基本公式

底の変換公式
$a,b,c > 0$,$a,c\neq 1$ のとき
$\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}$

底の変換公式の証明

証明に使うのは対数の定義と対数の性質:$\log_c a^X=X\log_c a$ のみです。

証明

対数の定義より,$a^{\log_ab}=b$(→注)
両辺の対数を取る(底は $c$)と,
$\log_c a^{\log_a b}=\log_c b$

ここで,対数の性質:$\log_c a^X=X\log_c a$ を用いて左辺を変形すると以下を得る。
$\log_a b\log_c a=\log_c b$

両辺を $\log_c a$ で割ると底の変換公式を得る。

注:「 $a^d=b$ を満たす実数 $d$ を $\log_a b$ とする」というのが対数の定義です。

底の変換公式の使い方のコツ

底の変換公式は対数の底をそろえるために使われます。底の決め方(いくつにそろえるか)で迷う人がいますが,後述の例で見るように底はなんでもOKです。

例題

例題1

$\log_4 8$ を計算せよ。

解答

底の変換公式を使って底を $2$ にするのがスタンダードな考え方。
$\log_4 8=\dfrac{\log_2 8}{\log_2 4}
=\dfrac{\log_2 2^3}{\log_2 2^2}
=\dfrac{3}{2}$

別解

底は $2$ である必要はない。なんでもよい。
$\log_4 8=\dfrac{\log_c 8}{\log_c 4}
=\dfrac{\log_c 2^3}{\log_c 2^2}
=\dfrac{3\log_c 2}{2\log_c 2}
=\dfrac{3}{2}$

注:慣れていれば普通に $4^{\frac{3}{2}}=8$ より $\log_4 8=\dfrac{3}{2}$,と一瞬で計算できます。


例題2

$\log_3 5\log_5 7\log_7 9$ を計算せよ。

解答

例えば底を $3$ にそろえるのがスタンダードな考え方。
$\log_3 5\log_5 7\log_7 9\\
=\dfrac{\log_3 5}{\log_3 3}\dfrac{\log_3 7}{\log_3 5}\dfrac{\log_3 9}{\log_3 7}\\
=\dfrac{\log_3 9}{\log_3 3}\\
=2$

別解

底は $3$ である必要はない。なんでもよい。
$\log_3 5\log_5 7\log_7 9\\
=\dfrac{\log_c 5}{\log_c 3}\dfrac{\log_c 7}{\log_c 5}\dfrac{\log_c 9}{\log_c 7}\\
=\dfrac{\log_c 9}{\log_c 3}\\
=\dfrac{\log_c 3^2}{\log_c 3}\\
=\dfrac{2\log_c 3}{\log_c 3}\\
=2$

なお,覚えておくと便利な対数の公式3点セットの公式(ii)を使えば一発で
$\log_3 5\log_5 7\log_7 9=\log_3 9=2$ が分かります。

お盆休みも終わりましたし,そろそろ気合い入れていきましょう!

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