2014/10/03

放物線の準線・焦点と一般化

分野: 二次曲線  レベル: 入試対策

直線 $l$ と点 $P$ からの距離が等しい点の集合は放物線である。 $l$ をこの放物線の準線,$P$ を焦点と呼ぶ。

軌跡に関する基本的な知識であり,二次曲線の基本的な公式でもあります。
前半は教科書レベル,後半はこの公式のある種の一般化です。

準線と焦点から放物線を導出

以下 $p \neq 0$ とします。

準線 $x=-p$,焦点$(p,0)$ に対して,準線と焦点からの距離が等しい点の集合は放物線 $y^2=4px$ 全体。

放物線

証明

点$(X,Y)$ と準線の距離は,$|X+p|$
焦点との距離は,$\sqrt{(X-p)^2+Y^2}$
これらが等しいことの必要十分条件は,
$(X+p)^2=(X-p)^2+Y^2$
である。これを整理すると,
$Y^2=4pX$
となる。

「放物線の式」と「焦点,準線」の行き来

先ほどの結果は様々な言い換えができます。以下の公式を覚える必要はありませんが,先ほどの結果からすぐに導出できるようになっておきましょう。

1:放物線から準線と焦点を求める

放物線 $y^2=ax$ の準線は $x=-\dfrac{a}{4}$,焦点は$(\dfrac{a}{4},0)$ である。


2:$x$ と $y$ を交換

直線 $y=-p$ と頂点$(0,p)$ からの距離が等しい点の軌跡は,
放物線:$x^2=4py$ である。


3:以上2つの合体

放物線 $x^2=ay$ の準線は $y=-\dfrac{a}{4}$,焦点は$(0,\dfrac{a}{4})$ である。

円と直線に接する点の軌跡

軌跡に関するそれなりに有名な事実です!

1:直線 $l$ に接し,円 $C$ と外接するような円の中心の軌跡は放物線である。
2:直線 $l$ に接し,円 $C$ と内接するような円の中心の軌跡は放物線である。

円 $C$ の半径をどんどん小さくしていき $r\to 0$ の極限を考えると冒頭の主張が得られます。すなわち,この定理は冒頭の主張のある種の一般化になっています。

2も同様なので1だけ証明しておきます。

放物線の性質

証明

$l:y=0,\\C:x^2+(y-a)^2=r^2\:(a > 0)$
とおいても一般性を失わない。
$(X,Y)$ が求める軌跡上にある
⇔ $Y=\sqrt{X^2+(Y-a)^2}-r$
$r$ を移項して両辺に二乗すると,(注:ここの変形は $Y+r\geq 0$ のもとで必要十分)
$2Yr+r^2=X^2-2aY+a^2$
となり,整理すると
$Y=\dfrac{X^2+a^2-r^2}{2(a+r)}$
となり,放物線上にあることが分かる。

注:上記で証明したのは厳密には必要条件のみですが,十分条件(軌跡が放物線全体を動くこと)も簡単に確認できます。つまり,放物線上にあるとき $Y+r\geq 0$ を言えばOK。

軌跡の問題では十分性の確認を忘れやすいので注意しましょう。

Tag: 数学3の教科書に載っている公式の解説一覧

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