最終更新:2016/05/22

ソモスの数列

分野: 数列  レベル: マニアック

ソモスの数列:
$2$ 以上の自然数 $k$ に対して,
初期条件:$a_0=a_1=\cdots=a_{k-1}=1$
および漸化式: $a_na_{n-k}=\displaystyle\sum_{i=1}^{\lfloor k/2\rfloor}a_{n-i}a_{n-k+i}$
で定義される数列をソモスの数列という。


ソモスの数列は初期条件が $k$ 個あり,$k+1$ 項間漸化式で定まる数列です。 $k$ によってどのような数列になるのかが変わってきます。

ソモスの数列の具体例($k=2,3$ の場合)

$k=2,\:3$ のときのソモスの数列は全ての項が $1$ であるつまらない数列になります。

$k=2$ のとき,
$a_0=a_1=1$ かつ,$a_na_{n-2}=a_{n-1}^2$

$k=3$ のとき,
$a_0=a_1=a_2=1$ かつ,$a_na_{n-3}=a_{n-1}a_{n-2}$

いずれも帰納的に任意の $n$ に対して $a_n=1$ であることが分かります。

ソモスの数列の整数性

$k=4$ の場合から意味のある面白い数列になります。そのため $k=4$ の場合のソモスの数列をソモスの第一数列と呼ぶ流儀もあるようです。

$a_0=a_1=a_2=a_3=1$ かつ,
$a_na_{n-4}=a_{n-1}a_{n-3}+a_{n-2}^2$

$k=4$ の場合のソモスの数列の各項を順々に計算してみると,
$1, 1, 1, 1, 2, 3, 7, 23, 59, 314, $ $1529, 8209, 83313, 620297, 7869898,\cdots$
となり全て自然数です。

漸化式を変形すると,$a_n=\dfrac{a_{n-1}a_{n-3}+a_{n-2}^2}{a_{n-4}}$ となり,$a_n$ には分数が登場しそうですが, $k=4,\:5,\:6,\:7$ の場合のソモスの数列の各項は全て自然数です。

これは非自明な面白い性質です。証明は数学的帰納法を用いて簡単にできそうですが,そこそこ大変っぽいです。
$k=4$ の場合のソモスの数列の整数性については,ソモスの数列 So-net(外部サイト)に載っているので気になる人はどうぞ。

ソモスの数列の非整数性

$k\geq 8$ の場合のソモスの数列は各項が自然数とは限りません。

$k=8$ の場合のソモスの数列を実際に計算してみました。
$a_0=a_1=a_2=a_3=a_4=a_5=a_6=a_7=1$
$a_n=\dfrac{a_{n-1}a_{n-7}+a_{n-2}a_{n-6}+a_{n-3}a_{n-5}+a_{n-4}^2}{a_{n-8}}$

に従うと $a_8$ 以降は,
$4,\:7,\:13,\:25,\:61,\:187,\:$ $775,\:5827,\:14815,\:\dfrac{420514}{7}$
となり,$a_{17}$ は自然数ではありません!

また, $k\leq 7$ の場合でも初期条件を変えると一般には分数が登場します。
例えば $k=4$ の場合のソモスの数列の初期条件を $a_1=a_3=2,\:a_2=a_4=1$ とすると,
$a_5=\dfrac{1\cdot 1+2^2}{2}=\dfrac{5}{2}$ となります。

ソモスの数列は組み合わせ的な意味付けがあったり,楕円曲線と関係していたりといろいろ応用があるようですが,僕は詳しく知りません。簡単な応用をご存知の方はご一報下さいm(__)m
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