2015/03/12

正五角形の対角線の長さと作図方法

分野: 平面図形  レベル: 入試対策

正五角形を(定規とコンパスのみを使って)作図する方法を解説します。

正五角形の作図の原理を理解するために,まずは1辺が1の正五角形の対角線の長さについて考えます。とにかく作図方法だけ知りたい!という方はページ下部のグレー背景部分(2箇所)のみ読んで下さい。

正五角形の対角線の長さ

定理:1辺の長さが1の正五角形の対角線の長さは $\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}$ である。

正五角形

作図の方針

ここから正五角形の作図方法を解説していきます。細かい書き方の手順を1つ1つ覚えるよりも大雑把な方針を理解してください!

手順1.適当な長さの線分 $AB$ を書く
手順2. $AB$ の $\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}$ 倍の長さの線分を作図する
手順3.正五角形 $ABCDE$ を作図する

1は当然簡単,2が出来てしまえば3も簡単です。つまり,正五角形の作図方法の最大の山場は2になります。

対角線を作図する

手順2までについて具体的な作図方法を解説します。

  • 線分 $AB$ の垂直二等分線を作図することで長さ $\dfrac{AB}{2}$ は作ることができます。
  • $1:2:\sqrt{5}$ の直角三角形を使うことで長さ $\sqrt{5}AB$ を作ることができます。

以上に注意して手順1,手順2を見てみます。

正五角形の作図

(作図方法)
手順1:まず適当に線分 $AB$ を書く。

手順2−1:$AB$ の垂直二等分線 $l$ を作図する。 $AB$ と $l$ の交点($AB$ の中点となる)を $M$ とおく。

手順2−2:「中心 $M$,半径 $AB$ の円(緑)」と $l$ の交点を $P$ とする。すると,$AP=\sqrt{AM^2+MP^2}=\dfrac{\sqrt{5}}{2}AB$ となる。

手順2−3:「中心 $P$,半径が $\dfrac{AB}{2}$ である円(紫)」と直線 $AP$ の交点のうち $A$ と遠い側のものを $Q$ とする。このとき $AQ=\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}AB$ となる。

注:平方根の長さを作図する2通りの方法もどうぞ。

正五角形の作図〜仕上げ

$\phi=\dfrac{1+\sqrt{5}}{2}AB$ の長さの線分が作図できればあとは簡単です。

手順3です!

正五角形の作図2

(作図方法〜完結編〜)
$A$ を通り半径 $\phi$ の円と $B$ を通り半径 $AB$ の円の交点を $C$ とする。
$A$ を通り半径 $\phi$ の円と $B$ を通り半径 $\phi$ の円の交点を $D$ とする。
$A$ を通り半径 $AB$ の円と $B$ を通り半径 $\phi$ の円の交点を $E$ とする。

ただし,直線 $AB$ に関して $C,D,E$ が全て同じ側に来るようにとる。すると,$ABCDE$ は正五角形となる。

当サイト初の作図にまつわる記事です。

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