2016/11/26

対数螺旋の式と面積、長さ

分野: いろんな関数  レベル: 最難関大学

二次元極座標平面上で
$r=ae^{b\theta}$
と表される曲線を対数螺旋(または等角螺旋、ベルヌーイの螺旋)と言う。

対数螺旋を題材に,極座標において面積,曲線の長さを求める方法を復習します。

対数螺旋のグラフ

以下,$a > 0$ とします。

対数螺旋のグラフ
  • 対数螺旋という名前がついていますが,式に使われているのは対数ではなく指数です。
  • $b$ が正のとき,$\theta$ が増加すると $r$ も増加します。
    $b$ が負のとき,$\theta$ が増加すると $r$ は減少します。
    つまり,$b$ の符号によって渦巻きの向きが決まります(図は $b$ が負のとき)。
  • 対数螺旋からいくつもの等比数列を作ることができます。例えば,$90^{\circ}$ ごとに螺旋を区切っていくと,それらの長さは等比数列をなします。

対数螺旋の面積

以下,$\alpha <\beta$ とします。

対数螺旋 $r=ae^{b\theta}$ において $\theta=\alpha$ から $\theta=\beta$ までに動径が掃く面積は,
$\dfrac{a^2}{4b}\left(e^{2b\beta}-e^{2b\alpha}\right)$

極座標における面積公式:$S=\dfrac{1}{2}\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}r^2d\theta$ を使います。
→極方程式の面積公式と例題

証明

求める面積は,
$\dfrac{1}{2}\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}r^2d\theta\\
=\dfrac{1}{2}\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}a^2e^{2b\theta}d\theta\\
=\dfrac{a^2}{2}\left[\dfrac{e^{2b\theta}}{2b}\right]_{\alpha}^{\beta}\\
=\dfrac{a^2}{4b}(e^{2b\beta}-e^{2b\alpha})$

対数螺旋の長さ

対数螺旋 $r=ae^{b\theta}$ の $\theta=\alpha$ から $\theta=\beta$ までの部分の長さは,
$\dfrac{a\sqrt{1+b^2}}{b}(e^{b\beta}-e^{b\alpha})$

極座標における曲線の長さの公式:$\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}\sqrt{r^2+\left(\dfrac{dr}{d\theta}\right)^2}d\theta$ を使います。
→カージオイド曲線のグラフ,面積,長さの記事末参照

証明

$\dfrac{dr}{d\theta}=abe^{b\theta}$
なので求める曲線の長さは,
$\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}\sqrt{a^2e^{2b\theta}+a^2b^2e^{2b\theta}}d\theta\\
=a\sqrt{1+b^2}\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}e^{b\theta}d\theta\\
=\dfrac{a\sqrt{1+b^2}}{b}(e^{b\beta}-e^{b\alpha})$

$a=b=1$ とすると長さは
$\sqrt{2}(e^{\beta}-e^{\alpha})$
となります。$\beta$ を固定して $\alpha\to -\infty$ とすると長さの極限値は $\sqrt{2}e^{\beta}$ となります。
つまり,対数螺旋の真ん中の部分は無限回ぐるぐる回っているが,その部分の長さは有限の値を取るという訳です。

他にもいろいろな螺旋があります。例えばアルキメデスの螺旋,双曲螺旋などです。
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