2016/01/20

対数の基本的な性質とその証明

分野: 指数・対数関数  レベル: 基本公式

  1. $\log_a M+\log_a N=\log_a MN$
  2. $\log_a M^p=p\log_a M$
  3. $\log_a \dfrac{1}{M}=-\log_a M$
  4. $\log_a M-\log_a N=\log_a \dfrac{M}{N}$
  5. $\log_a 1=0$
  6. $\log_a b=\dfrac{\log_c b}{\log_c a}$

証明の前に

$a^b=c\iff \log_a c=b$(対数の定義)
です。この式から全ての公式を証明していきます。

なお,底 $a$ は $0$ より大きく $1$ でない実数です(底の条件)。真数 $c$ は $0$ より大きい実数です(真数条件)。

公式の証明

まずは1と2を対数の定義および指数法則を使って証明します。

1. $\log_a M+\log_a N=\log_a MN$

$\log_a M=x$,$\log_a N=y$ とおくと,対数の定義より,
$a^x=M,a^y=N$
よって,指数法則を使うと,
$a^{x+y}=a^xa^y=MN$
となる。これは(対数の定義より)$\log_a MN=x+y$
であることを表している。

2. $\log_a M^p=p\log_a M$

$\log_a M=x$ とおくと,対数の定義より,
$a^x=M$
よって,指数法則を使うと,
$a^{px}=M^p$
となる。これは(対数の定義より)$\log_a M^p=px$
であることを表している。

次に,1と2を使って3,4,5を証明します。

3. $\log_a \frac{1}{M}=-\log_a M$

2において $p=-1$ とすれば3を得る。
($M^{-1}=\frac{1}{M}$)

4. $\log_a M-\log_a N=\log_a \frac{M}{N}$

1において $N\to \dfrac{1}{N}$ とすると,
$\log_a M+\log_a \dfrac{1}{N}=\log_a \dfrac{M}{N}$
となる。この左辺第二項に3を使うと4を得る。

5. $\log_a 1=0$

2において $p=0$ とすれば5を得る。
($a^0=1$ であることから直接分かる,この方が素直)

なお,6については底の変換公式の証明と例題で詳しく解説しています。

1~6を使えばほとんどの対数の計算問題を突破できますが,覚えておくと便利な対数の公式3点セットを使えばさらに見通しよく計算できることもあります。

最近ネタ切れに困っていますが,1000記事までは頑張りたいです。

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