2015/03/29

直交座標と極座標(2次元)の変換とメリットの比較

分野: 座標,ベクトル  レベル: 基本公式

  • 平面上の点の位置は二つの数字を使うことで表現できる。
  • その中でも動径と偏角を用いて点の位置を表現する方法を極座標表示と言う。

極座標表示

・直交座標($xy$ 直交座標,デカルト座標)
$(x,y)$ で点の位置を表す方法,最もよく使う座標系。

極座標表示と例題

・極座標
$(r,\theta)$ で点の位置を表す方法。
$r$ は原点からの距離を表し,動径と呼ばれます。
$\theta$ は始線(原点を通る基準の半直線,$x$ 軸の正の向きと一致させるのが慣例)から反時計周りに測った角度を表し,偏角と呼ばれます。

図において点 $A$ の位置は
直交座標で$(x,y)=(1,1)$ と表してもよいし,
極座標で$(r,\theta)=(\sqrt{2},\dfrac{\pi}{4})$ と表しても伝わる。

直交座標と極座標の変換(2次元)

直交座標と極座標の変換

同じ点 $A$ が直交座標で$(x,y)$,極座標で$(r,\theta)$ と表されているとき,
$x=r\cos\theta,\:y=r\sin\theta$ が成立します。これにより,極座標,直交座標のいずれかが分かればもう一方もすぐに分かります。

・極座標→直交座標
$x=r\cos\theta,\:y=r\sin\theta$ を計算するのみです。

$(r,\theta)=(2,\dfrac{\pi}{6})$ であるような点を直交座標で表すと,
$x=2\cos\frac{\pi}{6}=\sqrt{3},\:y=2\sin\frac{\pi}{6}=1$ より,$(x,y)=(\sqrt{3},1)$

・直交座標→極座標
先ほどの2式を変形すると,$r^2=x^2+y^2,\:\tan\theta=\dfrac{y}{x}$ となり,$r,\theta$ が計算できます。

ただし,上の2式を満たす$(r,\theta)$ は無数にあるので,$r\geq 0,\:0\leq \theta <2\pi$ と制限することが多いです。

$(x,y)=(-2,-2)$ であるような点を極座標で表すために,
$r^2=(-2)^2+(-2)^2=8,\:\tan\theta=\dfrac{-2}{-2}=1$
を考える。これを満たす$(r,\theta)$ は無数にあるが,上記の制限のもとでは,$r=2\sqrt{2},\theta=\dfrac{5}{4}\pi$ となる。

直交座標と極座標のメリットの比較

直交座標のメリット

  • どの座標も対等であり,多くの場合微分や積分の計算が楽。
  • 一つの点と二つの実数の組$(x,y)$ の間に1対1対応がある。

注:極座標では一つの点を表す$(r,\theta)$ が無数にあります。原点の扱いも不便です。

極座標のメリット

  • 「距離」と「角度」という物理的な量を用いて表現するので,イメージしやすい。物理現象の記述に便利なことが多い(例えばクーロン力や重力の記述など)。
  • 極座標で表す方が簡潔な図形の方程式もけっこうある。

例えば,円の方程式は $x^2+y^2=A^2$ よりも $r=A$ の方が簡潔。他にもカージオイドやレムニスケートなど。→媒介変数表示された有名な曲線7つ

例えば $x$ と $\theta$ で点の位置を表現することもできますが,利点はなさそうです。

Tag: 数学3の教科書に載っている公式の解説一覧

分野: 座標,ベクトル  レベル: 基本公式