2016/03/14

回転体の体積を求める公式

分野: 積分  レベル: 入試対策

回転体の体積

$y=f(x)$,$x=a$,$x=b$,$x$ 軸で囲まれた領域を $x$ 軸のまわりに回転させてできる図形の体積は,
$V=\displaystyle\int_{a}^b\pi \{f(x)\}^2dx$

例題,証明,および回転体の体積を求める他の公式について。

応用例:球の体積

公式の簡単な応用例として,球の体積を求めてみます。

例題

半径 $r$ の球の体積 $V$ を求めよ。

解答

球の体積の証明

$x^2+y^2=r^2$ を $y$ について解くと $y=\pm\sqrt{r^2-x^2}$ となることに注意する。
求めるものは,$y=\sqrt{r^2-x^2}$ と $x=-r$,$x=r$,$x$ 軸で囲まれた領域を $x$ 軸のまわりに回転させてできる図形の体積と考えられるので,
$V=\displaystyle\int_{-r}^r\pi\{\sqrt{r^2-x^2}\}^2dx\\
=2\pi\displaystyle\int_{0}^r(r^2-x^2)dx\\
=2\pi\left[r^2x-\dfrac{x^3}{3}\right]_{0}^r\\
=\dfrac{4}{3}\pi r^3$

球の体積と表面積を積分で証明もどうぞ。

公式の証明

定積分で面積が求まる理由と同様の流れです。

証明

$y=f(x)$ と $x=a$,$x=t$,$x$ 軸で囲まれた領域を $x$ 軸のまわりに回転させてできる図形の体積を $V(t)$ とおく。求めたいものは $V(b)$ である。

$t$ を少し大きくして $t+\Delta t$ としたときに $V(t)$ がどれくらい変化するか考えると,
$\pi m^2\Delta t\leq V(t+\Delta t)-V(t)\leq\pi M^2\Delta t$
を得る。ただし,$m$ は $t$ から $t+\Delta t$ 内の $|f(x)|$ の最小値で $M$ は最大値。

各辺を $\Delta t$ で割る:
$\pi m^2\leq \dfrac{V(t+\Delta t)-V(t)}{\Delta t}\leq \pi M^2$

ここで,各辺 $\Delta t\to 0$ の極限を取る。左辺と右辺は $\pi \{f(t)\}^2$ に収束し,中辺は微分の定義より $V'(t)$ 。
したがって,はさみ打ちの原理より,$V'(t)=\pi\{f(t)\}^2$ となる。

よって(これと $V(a)=0$ であることを用いると)求める公式を得る。

関連する他の公式

回転体の体積を求める公式はいくつもあります!

  • $x=g(y)$,$y=a$,$y=b$,$y$ 軸で囲まれた領域を $y$ 軸のまわりに回転させてできる図形の体積は,
    $\displaystyle\int_{a}^b\pi \{g(y)\}^2dy$
  • $y=f(x)$,$x$ 軸,$x=\alpha$,$x=\beta\:$(ただし $0\leq \alpha <\beta$)で囲まれた図形を $y$ 軸の回りに回転させてできる立体の体積は,
    $\displaystyle\int_{\alpha}^{\beta}2\pi x|f(x)|dx$
    →バウムクーヘン分割の例と証明

他にも,斜回転体の体積公式
$\pi\cos\theta\displaystyle\int_a^b(mx-f(x))^2dx$
や,極座標における回転体の体積公式(柳田氏によるPDFファイル):
$\displaystyle\int_{\alpha}^\beta\dfrac{2}{3}\pi r^3\sin\theta d\theta$
などもあります。

今日は円周率の日ですね。

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