2015/06/02

階差数列を用いて一般項を求める方法について

分野: 数列  レベル: 入試対策

数列 $a_n$ の一般項を求めるために,階差数列 $b_n=a_{n+1}-a_{n}$ を用いるとうまくいくことがある。


前半は基本事項(階差数列の考え方,例題),
後半はややつっこんだ考察。

階差数列の考え方

$a_2=a_1+(a_2-a_1)$
$a_3=a_1+(a_2-a_1)+(a_3-a_2)$
$a_4=a_1+(a_2-a_1)+(a_3-a_2)+(a_4-a_3)$
という式を一般化すると,
$a_n=a_1+\displaystyle\sum_{i=1}^{n-1}(a_{i+1}-a_i)$ を得ます。これより,数列 $b_n=a_{n+1}-a_n$ の一般項が分かればその和を取ることで一般項 $a_n$ が分かります。

例題

例題

先頭の6項が $1,2,5,10,17,26$ である数列 $a_n$ の一般項を求めよ。

階差数列の和

解答

数列の規則性が分かりにくいので,階差数列 $b_n$ を先頭から計算すると,$1,3,5,7,9$ となる。これより $b_n$ は等差数列であり,$b_n=2n-1$ を得る。

よって,先述の和の式を用いると,$n\geq 2$ のとき(場合分けの意味は後述)
$a_n=a_1+\displaystyle\sum_{i=1}^{n-1}b_i\\
=1+\displaystyle\sum_{i=1}^{n-1}(2i-1)\\
=1+2\cdot\dfrac{n(n-1)}{2}-(n-1)\\
=n^2-2n+2$
これは $n=1$ のときも正しい。

余談:高次の多項式を用いればいかようにも補間できるので,この手の問題はあまり好きではありません。ただ,時には空気を読む,場に合わせることも重要だと思っています。

場合分けについて

階差数列の公式中には $\displaystyle\sum_{i=1}^{n-1}$ という表記が含まれており,$n\geq 2$ でないと意味を持ちません。そのため,$n\geq 2$ と $n=1$ の場合を分けて考える必要があります。

ただし,高校数学,大学入試で登場するほとんど全ての問題では $n\geq 2$ の場合の結果が $n=1$ の場合にも正しいので,場合分けの必要性を実感しにくいです。
しかし,うまくいかないひねくれた例を作ることもできます。→階差数列,n=1のときは必ず成り立つか?(怜悧玲瓏 ~高校数学を天空から俯瞰する~ という外部サイト)

ということで,場合分けは忘れないようにしましょう!

階差数列と多項式

一般項が $k$ 次多項式で表される数列の階差数列は$(k-1)$ 次多項式である。

これは簡単な計算で確認できます,やってみてください。

  • $a_n=An+B$ タイプ→等差数列だからすぐに一般項が分かる
  • $a_n=An^2+Bn+C$ タイプ→階差数列が等差数列になる
  • $a_n=An^3+Bn^2+Cn+D$ タイプ→階差数列の階差数列が等差数列になる

入試とかで登場するのはこの辺まででしょう。
一般に,$a_n$ が $n$ の $k$ 次多項式のとき,階差数列を $k-1$ 回取れば等差数列になります。

例えば,一般項が二次式だと分かっていれば,$a_1,a_2,a_3$ で検算することで確証が得られるのでハッピーです。

Tag: 数学Bの教科書に載っている公式の解説一覧

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