2015/08/16

変曲点の意味といろいろな例

分野: いろんな関数  レベル: 入試対策

変曲点の意味について解説し,いろいろな具体例(三次関数,四次関数,正規分布の確率密度関数)を通じて理解を深めます。

変曲点とは

変曲点の定義

(二階微分可能で二階の導関数が連続であるような関数について),二階の導関数の符号が変化する点を変曲点と言います。

変曲点の意味

変曲点の意味

二階の導関数の符号が変化
→一階の導関数が増加から減少に転じる(または減少から増加に転じる)
→接線の傾きが増加から減少に転じる(または減少から増加に転じる)
「曲がり方が変わる(ハンドルを切る向きが変化する)」

変曲点の求め方

基本的には $f”(x)=0$ を解けば変曲点の $x$ 座標(の候補)が求まります。ただし,$x=a$ が変曲点→ $f”(a)=0$ は成立しますが,逆は成立しません。二階微分が0でも符号が変化する点とは限らないからです。

三次関数の変曲点

三次関数の変曲点は必ずただ一つ存在する。

証明

任意の三次関数は $f(x)=ax^3+bx^2+cx+d\:(a \neq 0)$ と書ける。
$\dfrac{df}{dx}=3ax^2+2bx$
$\dfrac{d^2f}{dx^2}=6ax+2b$
よって,$x=-\dfrac{b}{3a}$ で二階微分の符号が変化するので変曲点である。

注:三次関数は変曲点に関して点対称です。→三次関数の対称性と4等分の法則

四次関数の変曲点

四次関数の変曲点は0個または2個。

大雑把な証明

二階微分が二次関数となるので,二階微分の符号変化点の数は0個または2個になる。

変曲点が0個の例:$f(x)=x^4$
変曲点が2個の例:$f(x)=x^4+4x^3+4x^2-1$
→四次関数のグラフの概形と例題2問

正規分布の変曲点

続いて,正規分布の変曲点について考えます。 $f(x)=e^{-ax^2}$ は大学入試でもときどき登場する関数です。

問題

$f(x)=e^{-ax^2}\:(a > 0)$ の変曲点を求めよ。

解答

$\dfrac{df}{dx}=-2axe^{-ax^2}$
$\dfrac{d^2f}{dx^2}=-2ae^{-ax^2}+(-2ax)^2e^{-ax^2}\\
=2ae^{-ax^2}(2ax^2-1)$
よって,$x=\pm\dfrac{1}{\sqrt{2a}}$ が変曲点の $x$ 座標。変曲点の $y$ 座標は $e^{-\frac{1}{2}}$


特に,$a=\dfrac{1}{2\sigma^2}$ とすると,$e^{-\frac{x^2}{2\sigma^2}}$ の変曲点は$(\pm \sigma,e^{-\frac{1}{2}})$ であることが分かります。

さらに,平行移動と拡大を用いることにより,正規分布の確率密度関数:$\dfrac{1}{\sqrt{2\pi}\sigma}e^{-\frac{(x-\mu)^2}{2\sigma^2}}$ の変曲点は$(\mu\pm\sigma,\dfrac{1}{\sqrt{2\pi}\sigma}e^{-\frac{1}{2}})$ であることが分かります。

つまり,以下が証明できました。

正規分布において,
1シグマ区間の端っこ(平均 $\pm$ 標準偏差)=変曲点の $x$ 座標

人生山あり谷あり変曲点あり。

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