2016/01/31

楕円の接線を求める公式とその証明

分野: 二次曲線  レベル: 入試対策

楕円 $\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1$ 上の点 $P(x_0,y_0)$ における接線の方程式は,
$\dfrac{x_0x}{a^2}+\dfrac{y_0y}{b^2}=1$

楕円の接線を求める公式について

楕円の方程式において $x^2\to x_0x$,$y^2\to y_0y$ とするだけなので覚えやすいです。

$a=b$ の場合は円の接線の方程式を求める公式になります。→円の接線の方程式を求める公式の3通りの証明

なお,中心が原点でない一般的なバージョン:

楕円 $\dfrac{(x-A)^2}{a^2}+\dfrac{(y-B)^2}{b^2}=1$ 上の点 $P(x_0,y_0)$ における接線の方程式は,
$\dfrac{(x-A)(x_0-A)}{a^2}+\dfrac{(y-B)(y_0-B)}{b^2}=1$

も,冒頭の公式に(極線の方程式の証明と応用でも用いた)平行移動の議論を適用することで導けます。

以下では,楕円の接線の方程式を求める方法(冒頭の公式の証明)を3通り解説します。

傾きと通る1点から求める方法

証明

$y_0=0$ のとき公式が正しいことは簡単に確認できる。以下 $y_0\neq 0$ とする。

$\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1$ の両辺を $x$ で微分すると,
$\dfrac{2x}{a^2}+\dfrac{2y}{b^2}\dfrac{dy}{dx}=0$
よって,$\dfrac{dy}{dx}=-\dfrac{b^2x}{a^2y}$
なので,求める接線の傾きは,
$-\dfrac{b^2x_0}{a^2y_0}$

よって,接線の方程式は,
$y-y_0=-\dfrac{b^2x_0}{a^2y_0}(x-x_0)$
$\dfrac{x_0x}{a^2}+\dfrac{y_0y}{b^2}=\dfrac{x_0^2}{a^2}+\dfrac{y_0^2}{b^2}$
$P$ が楕円上の点であることから,上式は,$\dfrac{x_0x}{a^2}+\dfrac{y_0y}{b^2}=1$
となる。

円の結果を用いる方法

証明

考えている図形を $y$ 軸方向に $\dfrac{a}{b}$ 倍に拡大すると,

楕円:$\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1$ → 円:$x^2+y^2=a^2$
点$P$:$(x_0,y_0)$ → $(x_0,\dfrac{a}{b}y_0)$

変換後の接線の方程式は円の場合の結果より,
$x_0x+\dfrac{a}{b}y_0y=a^2$

これを $\dfrac{b}{a}$ 倍に縮小する(もとの世界に戻す)と,
$x_0x+\dfrac{a}{b}y_0\cdot\dfrac{a}{b}y=a^2$
つまり,$\dfrac{x_0x}{a^2}+\dfrac{y_0y}{b^2}=1$

なお,接する→重解→判別式が $0$ を用いて導出することもできます。
分野: 二次曲線  レベル: 入試対策