2014/06/17

サイクロイドについて覚えておくべきこと

分野: 極限,微分  レベル: 入試対策

媒介変数 $\theta$ を用いて $x(\theta)=a(\theta-\sin\theta), y(\theta)=a(1-\cos\theta)$ と表される曲線をサイクロイドと呼ぶ


サイクロイドは媒介変数表示される曲線の中で最も有名な曲線で,入試で頻出の曲線です。以下,$a> 0$ とします。

1:サイクロイド曲線のグラフ

サイクロイドのグラフはすぐに書けるようにしておきましょう。
媒介変数表示されたグラフを描くよい練習問題になっています。

サイクロイドのグラフ

(サイクロイドのグラフ)
$\dfrac{dx(\theta)}{d\theta}=a(1-\cos\theta)\geq 0$
$\dfrac{dy(\theta)}{d\theta}=a\sin\theta$
よって,$\dfrac{dy(\theta)}{d\theta}$ は $0 <\theta <\pi$ では正,$\pi < \theta <2\pi$ では負。
つまり,原点からスタートして右上に移動し,$(\pi a,2a)$ を通り右下に移動します。これを滑らかな曲線で描くと図のようになります。

2:円を転がした時の軌跡

サイクロイドは円を転がした時の円周上の1点が動く軌跡です。これは事実として覚えておくとともにすぐに導けるようになっておきましょう。

方針:円が $\theta$ だけ転がった時の円周上の点 $X$ の座標を $\theta$ で表せば良いのです。このような問題では座標を表す際に円の中心 $B$ を経由することになります。

サイクロイド

(軌跡の導出)
$(0,a)$ を中心とする半径 $a$ の円周上の点 $O$ が動く軌跡を考える。
$\theta$ 回転したあと円の中心 $B$ は$(a\theta, a)$ となる。
また,$BX$ と $x$ 軸の正の向きがなす角は$(\dfrac{3}{2}\pi-\theta)$ なので,
$\overrightarrow{BX}=(a\cos(\dfrac{3}{2}\pi-\theta), a\sin(\dfrac{3}{2}\pi-\theta))$
よって,$X$ の座標は,
$\overrightarrow{OB}+\overrightarrow{BX}=(a\theta+a\cos(\dfrac{3}{2}\pi-\theta), a+ a\sin(\dfrac{3}{2}\pi-\theta))$
加法定理を用いて変形するとサイクロイドの式を得る。

3:最急降下線(物理的な意味)

最急降下線

サイクロイドは「最急降下線」という物理的な意味も持ちます。入試で役に立つ可能性は低いですが,雑学として知っておくとよいでしょう。

サイクロイドは高さの違う2点 $A,B$ が与えられた時に,「高い方の点 $A$ に物体を置き転がしたときに点 $B$ にたどりつくまでにかかる時間が最小となる」ような曲線です。

(上記で紹介したサイクロイドの式を $x$ 軸に関して折り返したもので,原点が点 $A$ に対応しています。)

これは変分法と呼ばれる技を使って導くことができます。

変分法は大学に入ってからのお楽しみです。

Tag: 大学入試で頻出の有名な関数まとめ
Tag: 数学3の教科書に載っている公式の解説一覧

分野: 極限,微分  レベル: 入試対策