2015/05/12

指数関数y=a^xの微分公式の4通りの証明

分野: 極限,微分  レベル: 基本公式

指数関数の微分:
任意の $a > 0$ に対して $y=a^x$ の導関数は,$y=a^x\log a$ である。

上記公式を4通りの方法で証明します!指数関数の取り扱い,極限操作の練習にどうぞ。

注:この記事では対数の底を省略した場合は底が $e$ であることを表します。底が $a$ のときは明記します。

定義に従って求める方法

微分の定義に従って計算していきます。

証明1

$a^x$ の導関数は,
$\displaystyle\lim_{h\to 0}\dfrac{a^{x+h}-a^x}{h}\\
=a^x\displaystyle\lim_{h\to 0}\dfrac{a^h-1}{h}$
ここで,$a^h=e^{\log a^h}$ に注意(両辺の対数を取ると確認できる)すると,上式は
$a^x\displaystyle\lim_{h\to 0}\dfrac{e^{\log a^h}-1}{\log a^h}\cdot\dfrac{\log a^h}{h}$
となる。さらに,$h\to 0$ のとき $\log a^h\to 0$ であることと,$\displaystyle\lim_{t\to 0}\dfrac{e^t-1}{t}=1$ (→指数関数と対数関数の極限の公式)を使うと,上式は
$a^x\cdot 1\cdot \log a$ となる。

対数微分法を用いる方法

前提:対数微分法,合成関数の微分

証明2

$y=a^x$ の対数を取る:$\log y=x\log a$
両辺微分:$\dfrac{y’}{y}=\log a$
よって,$y’=y\log a=a^x\log a$

計算がとても楽でした!

逆関数の微分公式を用いる方法

前提:逆関数の微分

証明3

$y=a^x$ の逆関数は,$x=\log_a y=\dfrac{\log y}{\log a}$ である。
これを $y$ で微分すると,$\dfrac{dx}{dy}=\dfrac{1}{y\log a}$

よって,逆関数の微分公式より,
$\dfrac{dy}{dx}=y\log a=a^x\log a$

証明2と非常に似ていますが,考え方(対数微分法なのか逆関数の微分なのか)は異なります。

e^xの微分公式を用いる方法

前提:$(e^x)’=e^x$,合成関数の微分

証明4

$a^x=e^{\log a^x}=e^{x\log a}$
であるので、合成関数の微分公式より$(a^x)’=\log a(e^{x\log a})=a^x\log a$

一般の指数関数 $a^x$ を,一番扱いやすい指数関数 $e^x$ に帰着させる公式:$a^x=e^{x\log a}$ はかなり重要です。

証明1が一番複雑ですが,定義に従って導出できることも大事です。

Tag: 数学3の教科書に載っている公式の解説一覧

分野: 極限,微分  レベル: 基本公式